妊娠と出産でもらえるお金と戻るお金
- 妊娠と出産でもらえるお金と戻るお金を把握しておきましょう
- 助成金や手当金などを5つ(妊婦健診費の助成、出産育児一時金、医療費控除、児童手当、乳幼児の医療費助成)ご紹介
出産でもらえるお金と戻るお金がありますが、出産前後は忙しすぎて考える暇がありません。
なので、事前に知っておくべき知識として、助成金や手当金などを5つご紹介します。
まずは、妊婦検診費の助成です。
14回分程度の妊婦検診費が助成されます。
妊婦健診費は健康保険が使えないので、全額負担となりますが、この費用の多くを自治体が助成してくれます。
申請のタイミングは妊娠確定後すぐです。
妊娠が確定する前の検診費は、助成されないため、全額自己負担となります。
申請の流れとしては、妊娠が確定すると、役所に妊娠届を出して母子健康手帳を取得するように医師や助産師から指示されます。
妊娠届を役所の担当窓口に提出した当日に、母子健康手帳と一緒に妊婦健康診査受診票がもらえます。
この妊婦健康診査受診票を妊婦健診に持参すると、会計時に助成金を差し引いた金額が請求されます。
妊婦健診費の助成は、すべての検査が無料になるわけではないので、通常の健診で3,000円〜5,000円程度、検査項目が多い時は1〜2万円程度の自己負担が発生します。
次に、出産育児一時金です。
健康保険に入っていれば、分娩・入院費として健康保険から子ども1人につき基本50万円がもらえます。
受取方法は3種類(直接支払制度、産後申請方式、受取代理制度)ありますが、健康保険から産院に直接支払われる直接支払制度を使う人が多いようなので、直接支払制度の申請方法を説明します。
申請の流れとしては、産院で直接支払制度を利用する意思確認書をもらって記入し、産院へ提出します。
分娩・入院費が50万円を上回った場合、退院時に差額を支払います。
分娩・入院費が50万円を下回った場合、退院後に健康保険から通知書が送られてくるので、健康保険に差額の申請をします。
家族全員の医療費の合計が1年間で10万円を上回った場合、確定申告をすると医療費控除で税金が還付される可能性があります。
妊娠、出産で医療費が多くかかった年は確定申告して医療費控除を受けましょう。
申請の流れとしては、1月1日から12月31日までの家族全員の医療費の領収書を集めておきます。
この時、領収書を家族それぞれに分けて、紛失しないように注意してください。
翌年の1月に前年の1月1日から12月31日までの家族全員の医療費を合計し、合計額が10万円を上回った場合、確定申告します。
確定申告では、出産育児一時金などは医療費から差し引いて計算してください。
「1年間(1月1日から12月31日まで)にかかった医療費の合計」−「保険などから受け取ったお金(出産一時金など)」−10万円=医療費控除
確定申告して医療費控除を受けた場合、医療費の領収書は5年間の保管義務があるため、紛失しないように管理しておきましょう。
確定申告には、平日に役所に行かなくて済むマイナポータルが便利です。
児童手当の申請は忘れないようにしましょう。
申請した翌月からの分が年に3回、前月分までまとめて振り込まれます。
金額は3歳未満が月1万5,000円、3歳から中学生までが月1万円です。
将来の教育費にするため、貯蓄しておきましょう。
申請のタイミングは出産後、できるだけ早くです。
役所に出生届とは別に申請する必要があります。
申請した翌月分からしか支給されないため、申請が遅れると、過去分はもらえません。
なので、出生届提出と同じ日に申請しましょう。
マイナポータルでも申請できます。
乳幼児の医療費が助成され、自己負担が原則0円になります。
これは、ただでさえ病院に行くことが多い乳幼児の医療費を自治体が全額または一部助成する制度です。
健康保険に加入している子どもが助成を受けることができます。
また、助成金額や対象年齢は自治体によって違います。
健康保険に加入している小学校就学前までの子どもに対する医療費の自己負担は全国一律で2割です。
この自己負担額は自治体が行う医療費助成によって減りますが、助成金額は自治体によって違います。
申請のタイミングは出産後、できるだけ早くです。
親の健康保険証で申請できる場合は、出生届提出と同じ日に役所で申請しましょう。
親の健康保険証で申請できない場合は、乳幼児を健康保険に加入させ、乳幼児の健康保険証を持って役所で申請しましょう。
マイナポータルでも申請できます。
申請後、乳幼児医療症が届くので、病院受診時に持って行くと医療費を助成してもらえます。
ライフイベント発生時は将来への不安など、心理的なストレスもかかるため、思考力が低下します。
何事も考える余裕があるうちに心の準備をしておきましょう。
- 妊娠と出産でもらえるお金と戻るお金を把握しておきましょう
- 助成金や手当金などを5つ(妊婦健診費の助成、出産育児一時金、医療費控除、児童手当、乳幼児の医療費助成)ご紹介