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損益計算書の読み方

てと
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要約
  • 損益計算書は会社の成績表であり、「会社がどれくらいの売上を上げ、そのためにどれくらいの費用がかかり、結果としてどれくらいの利益が出たのか」を表す
  • 損益計算書の主要な利益は5つ(売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益)
  • 損益計算書を読む際のポイントは4つ(過去の数値との比較、同業他社との比較、利益の構造の分析、利益率の確認)
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はじめに

企業の経営成績を示す重要な書類の一つ、それが「損益計算書」です。

「なんだか難しそう、、、」と感じる方もいるかもしれませんが、損益計算書は1年間の活動がギュッと詰まった、いわば会社の成績表のようなものです。

今回は、損益計算書の基本的な見方や、経営状況を読み解くためのポイントについてお話しします。

「会社の数字に強くなりたい!」「投資判断に役立てたい!」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

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損益計算書とは

損益計算書(Profit and Loss Statement、略してP/L)は、ある一定期間(通常は1年間)における会社の収益、費用、利益を示す財務諸表です。

簡単に言うと、「会社がどれくらいの売上を上げ、そのためにどれくらいの費用がかかり、結果としてどれくらいの利益が出たのか」を表しています。

損益計算書を読むことで、その会社が本業で稼ぐ力があるのか、効率的に経営できているのかなどを把握することができます。

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損益計算書の基本的な構成

損益計算書は、一般的に以下の5つの主要な利益で構成されています。

それぞれの利益が、会社の異なる側面からの収益性を示しています。

  • 売上総利益
  • 営業利益
  • 経常利益
  • 税引前当期純利益
  • 当期純利益

一つずつ見ていきましょう。

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売上総利益

売上高から、売れた商品やサービスの売上原価を差し引いたものが売上総利益です。

売上総利益は、会社が本業でどれだけ付加価値を生み出しているかを示します。

売上高ー売上原価=売上総利益

売上総利益が高いほど、その商品やサービスが高い収益性を持っていると言えます。

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営業利益

売上総利益から、販売費及び一般管理費(人件費、広告宣伝費、オフィスの賃料など、略して販管費)を差し引いたものが営業利益です。

営業利益は、会社が本業の活動によってどれだけの利益を上げているかを示す、非常に重要な利益です。

売上総利益ー(販売費及び一般管理費)=営業利益

営業利益が高いほど、本業が好調であると判断できます。

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経常利益

営業利益に、営業外収益(受取利息、配当金など)を加え、営業外収益(支払利息など)を差し引いたものが経常利益です。

経常利益は、会社が経常的な活動全体でどれだけの利益を上げているかを示します。

営業利益+営業外収益ー営業外費用=経常利益

経常利益は、会社の通常の事業活動における収益力を総合的に示すため、安定した収益基盤があるかどうかを見る上で重要です。

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税引前当期純利益

経常利益に、特別利益(固定資産の売却益など)を加え、特別損失(災害による損失、固定資産の売却損など)を差し引いたものが税引前当期純利益です。

税引前当期純利益は、税金を支払う前の最終的な利益を示します。

経常利益+特別利益ー特別損失=税引前当期純利益

特別利益と特別損失は一時的な要因によるものが多いため、経常利益と合わせて分析することで、より実態に近い収益力を把握できます。

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当期純利益

税引前当期純利益から、法人税、住民税及び事業税などの税金を差し引いたものが当期純利益です。

当期純利益は、最終的に会社に残る利益であり、株主にとって最も重要な利益と言えます。

税引前当期純利益ー法人税、住民税及び事業税=当期純利益

この当期純利益が、企業の将来への投資や株主への配当の原資となります。

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損益計算書を読む際のポイント

単に数字を眺めるだけでなく、以下の点に注意して損益計算書を読むと、より深く会社の状況を理解することができます。

  • 過去の数値との比較

前期や過去数年間の数値と比較することで、売上や利益の成長率、費用の増減などを把握できます。

  • 同業他社との比較

同業他社の損益計算書と比較することで、自社の収益性や効率性が業界内でどの程度の水準にあるのかを知ることができます。

  • 利益の構造の分析

各利益の段階で、どのような要因が利益を押し上げたり、押し下げたりしているのかを分析します。

例えば、売上は伸びているのに営業利益が伸びていない場合、販管費が増加している可能性があります。

  • 利益率の確認

売上高に対する各利益の割合(売上総利益率、営業利益率、経常利益率、当期純利益率)を見ることで、収益性の高さを評価できます。

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おわりに

損益計算書は、会社の経営成績を理解するための基礎です。

今回お話しした基本的な構成と見方のポイントを押さえることで、ニュースや企業のIR情報もより深く理解できるようになるはずです。

最初は難しく感じるかもしれませんが、一つ一つの項目が何を示しているのかを理解していくことで、損益計算書を読むのが面白くなってくると思います。

個人的には、Excelなどの表計算ソフトに各数値を打ち込みながら慣れることをおすすめします。

ぜひ、色々な企業の損益計算書を見て、分析してみてください。

まとめ
  • 損益計算書は会社の成績表であり、「会社がどれくらいの売上を上げ、そのためにどれくらいの費用がかかり、結果としてどれくらいの利益が出たのか」を表す
  • 損益計算書の主要な利益は5つ(売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益)
  • 損益計算書を読む際のポイントは4つ(過去の数値との比較、同業他社との比較、利益の構造の分析、利益率の確認)

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ABOUT ME
てと
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投資家 / ファイナンシャル・プランナー
お金のない人生からここまで歩んできた中で、他人に対して何を与えることができるかと考えた時に、お金の話ならできると思い、このブログを書くことにしました。私が得たノウハウを残すことにも役立っています。節約と投資は経済的自由にとても相性がいいです。お金に関する考え方を身につけたい!そんな皆様の参考になれば幸いです。
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