老後資金の準備

- 老後資金の準備は早ければ早いほど有利
- まずは、家計の見直しと貯蓄
- 次に、つみたてNISAやiDeCoの活用
- 最後に、投資信託や株式投資
「人生100年時代」と言われる現代において、老後の生活設計は誰にとっても重要なテーマです。
「まだ先のこと」と思っている方もいるかもしれませんが、豊かな老後を送るためには、早めの準備が不可欠です。
今回は、後悔しない老後を迎えるために、今からできる老後資金の準備方法についてお話しします。
まず気になるのは、老後資金として一体いくら必要なのか、という点でしょう。
一般的には、夫婦二人でゆとりある老後生活を送るためには、数千万円が必要と言われています。
もちろん、生活スタイルによって必要な金額は大きく異なりますが、公的年金だけに頼るのではなく、自分自身で資金を準備する必要があることは間違いありません。
金融庁の試算(夫婦高齢者無職世帯)によれば、毎月平均で約5.5万円の赤字が生じるとされています。
仮に老後期間を20年とすると、
5.5万円×12ヶ月×20年=1,320万円
となります。
これはあくまで平均的な試算であり、個々の状況によって大きく変動することを理解しておきましょう。
「まだ若いから大丈夫」「退職金があるから」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、以下の理由から、老後資金の準備は早ければ早いほど有利になります。
- 複利効果
早く始めれば始めるほど、運用によって得た利益がさらに利益を生む複利の効果を長く享受できます。
- 時間分散
長期間にわたって積立投資を行うことで、価格変動のリスクを抑えることができます。
- 選択肢の増加
若いうちから準備を始めることで、様々な金融商品の中から自分に合ったものを選ぶ余裕が生まれます。
では、具体的にどのような準備をすれば良いのでしょうか。
初心者でも取り組みやすい方法をいくつかご紹介します。
まずは、毎月の収入と支出を把握し、無駄な出費を減らすことから始めましょう。
固定費の見直しや、日々の買い物の工夫など、小さなことからコツコツと貯蓄していくことが大切です。
目標額を決めて、毎月必ず貯蓄する習慣をつけましょう。
国が推奨する非課税制度を活用するのも有効な手段です。
つみたてNISAやiDeCoなど、制度を賢く活用することで、効率的に老後資金を準備することができます。
- つみたてNISA
少額からコツコツと積立投資ができ、運用益が非課税になります。
投資初心者でも始めやすく、年間120万円までの投資が非課税対象となります。
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
掛金の全額が所得控除の対象となり、運用益も非課税となる税制優遇制度です。
原則として60歳まで引き出すことはできませんが、老後資金を着実に準備することができます。
ある程度貯蓄に余裕が出てきたら、投資信託や株式投資も選択肢に入れることができます。
ただし、これらの金融商品は元本割れのリスクもあるため、しっかりと情報収集を行い、ご自身のリスク許容度に合った商品を選ぶようにしましょう。
老後資金準備の具体的な方法がわかったところで、早速準備に取り掛かります。
- 現状把握
まずは、現在の収入、支出、貯蓄額を把握しましょう。
現状把握をしないと始まりません。
- 目標設定
老後にどのような生活を送りたいかを具体的にイメージし、必要な資金の目標額を設定します。
現状把握ができていれば、目標額を設定しやすいはずです。
- 計画策定
目標額に向けて、毎月いくら貯蓄・投資するのか、具体的な計画を立てます。
計画を立てる中で、目標額を達成できるか、できないかがイメージできます。
- 実行
計画に基づき、貯蓄や投資を実行に移します。
現状把握、目標設定、計画策定、実行という流れの中で、実行はおそらく心理的ハードルが一番高いので、勇気や決意が必要になると思います。
- 見直し
定期的に資産状況やライフプランを見直し、必要に応じて計画を修正します。
状況は常に変化するため、必ずしも計画通りになるわけではありません。
老後資金の準備は、決して簡単なことではありません。
しかし、早めに意識して行動することで、将来の選択肢を広げ、安心して老後を迎えることができます。
まずはできることから一歩踏み出してみましょう。
もし不安なことがあれば、ファイナンシャル・プランナーなどの専門家に相談することも有効な手段です。
豊かなセカンドライフを送るために、今日から老後資金の準備を始めてみてはいかがでしょうか。
- 老後資金の準備は早ければ早いほど有利
- まずは、家計の見直しと貯蓄
- 次に、つみたてNISAやiDeCoの活用
- 最後に、投資信託や株式投資